コラム
2020年6月2日

雇われない働き方?サポステスタッフがUber Eatsやってみた

いきなり「就職」はちょっと怖い

突然ですが、「働く」ってなんでしょうね?就職氷河期世代のサポステスタッフうえでぃです。 ぼくにもかつて、就活をしていた時代がありました。 就活中は、まだ見ぬ新しい生活に希望を抱きながらも、「会社に就職したらやっぱり毎日出勤しないといけなくなるんだよな…」なんて、自由がなくなるような気がしてちょっと暗くなることもありました。 週に1日も働いていない状態から、ある日突然週5~6日働く人生に切り替わる。それも自分にできるかどうかわからない仕事。そんな人生の激変ってちょっと不安だし怖いと感じるのも無理はありませんよね。 では好きなタイミングで好きなだけ働ける仕事があるとしたらどうでしょう。 朝起きて体調がよくなかったら、その日は仕事をしない。逆に、休もうと思っていた日でも「2時間ぐらい働きたいな」と思ったら働ける。そんな自分なりのリズムで「働く」ことに慣れ、自信をつけてから、週5、6日働く人生にしたければする。そんな選択肢はないのでしょうか。 実は、あるんです。いつの間にか、いろんな働き方ができる時代になってきました。どこかの会社に就職するだけが働くことじゃない。そんな新しい働き方をサポステスタッフであるぼくが実際に試してみたので、レポートします。 今回選んだのはUber Eats(ウーバーイーツ)。街なかで大きなカバンを背負って自転車をこいでる人、見たことありませんか?アレです。 お店の人に代わって配達人となって、食べ物を注文者に届けるサービスですね。 配達人は、会社に雇われて月給や時給をもらっているわけではありません。Uber社に就職しているわけではなく、配達するごとに報酬をもらう形式。時間や場所の縛りが少ない請負型の働き方なんですね。 雇われないことのメリット・デメリットがいろいろとあるのですが、そのへんはこの後の記事の中で…

始め方は超カンタン

ネットでまず「Uber 配達」で検索。 すぐにオンライン登録画面が出てきます。 オンライン登録に必要な情報は、メールアドレスと名前、電話番号、大まかな住所、自分の顔写真と、運転免許証などの写真付き身分証明書の写真。 顔写真は、注文するお客さん側に表示されるので、なるべく写りのよいものを選びます。

パートナーセンターへ登録に行く

オンライン登録をしたあとにメールが来て、「パートナーセンター」と呼ばれる登録所へ行くように指示があります。 ぼくの場合、オンライン登録をしたのは木曜日で、3日後の日曜日に心斎橋にあるパートナーセンターへ本登録に行きました。 センターに入ると、受付にスタッフが2人。奥の待合コーナーには、10代〜30代ぐらいの男性4~5人がスマホをいじっていました。 受付で電話番号と名前を告げると、報酬振込口座の登録手順が書かれたカードを渡されます。なるほど、スマホをいじっていたさっきのみなさんは登録作業をしてたんですね。 入力できたら、受付スタッフに「入力できました」と申告して待つこと約10分。ぼんやり待っていると、ぼくともうひとりの登録者が説明ブースへ呼ばれました。 「配達パートナーとは?」というような基本事項から「お客様が現金支払だったときの手続き」といったことまで、質疑応答も含めて約1時間の説明をいただきました。わからないところは何でも、とことん聞いてほしいという姿勢で説明してくれるので安心。 帰りに例のバッグを受け取りました。街なかで見かけるあのバッグですね。新品。平ぺったい板状に折りたたんだ状態で渡してくれますが、広げて背負って電車に乗るにはちょっと恥ずかしいぐらいでかいので、折りたたみ状態で持って帰りました。
▲全盛期のエスパー伊東さんなら1.5体分ぐらい入りそうなほどでかい

プレッシャーを乗り越えて、祝・初受注!

とりあえず帰宅。ネットの諸情報によると、大きなバッグ内で商品が動くので、仕切りやタオルなどを自分で準備したほうがよいとのこと。 バッグ内の上段・下段を仕切る板はデフォルトで付いてくるのですが、それだけ。他のものは経費で自分で用意しないといけないところが、「雇用されているのではない。個人事業主なんだ!」という気分を盛り上げてくれます。 たまたま自宅にはネットで買い物したときにダンボールに入っているエアバッグが大量にあったので、適当に詰め込みました。
▲モノを捨てられない性格が役立った数少ないケース
さて、ここからが問題です。多分、ここで挫折する人も多いのではないかと思います。 ここまでは実にスムーズ。ほぼノーストレスで、オンライン登録から本登録、配達パートナー用アプリダウンロード、バッグゲットまで来ました。 配達業務をするためには、アプリ上で「出発」ボタンを押し、「オンライン状態」になる必要があります。オンラインにならないと、永久に配達は受注できません。 これが・・・緊張する(笑) 学生時代は某ピザ店のバイトでバリバリ宅配しまくっていたのですが、大人になってから他人様のものを預かって無事に届けないといけないと思うと、プレッシャーですね。頭の中で、いろんなトラブルを想定して、それぞれに対して自分なりの解決法が思い浮かぶまで、なかなか「出発」ボタンを押せませんでした。 それでも「今日を逃すと永遠に配達しないかも…」という別の不安がよぎり、ようやく意を決してオンラインにしてみました(自宅は配達エリア内)。すると2、3分で注文が来ました。画面には「3分」の文字。お店まで3分で行ける距離という意味です。ドキドキしながらも受注ボタンを押します。ピロン!はい、受注した以上、お店に行かなくてはいけません。こうして少しずつ自分を追い込み、大きなバッグをかついで自宅を出ることができました。

商品のピックアップから配達完了まで。これはほぼ位置ゲーでは!?

お店(海鮮丼屋さんでした)に入ると、カウンターにいた店員さんと目が合いました。店員さんは慣れているようで、もうすでに商品がカウンターに。なるべく平静を装いながら挨拶して、注文番号確認後、商品を受け取って店を出ました。 お客さんのだいたいの場所をアプリで確認して、いざ出発。注文の品は海鮮丼1つだったので、バッグはスカスカ。でも大量にエアバッグを入れてきたのが大正解。何もなかったら移動中は商品が動きまくりそう。それでもなるべくバッグを動かさないように自転車をこぎました。 お客さんの部屋の前でインターホンを鳴らすとドアが少し開き、無言で商品を受け取ったあと、扉が閉められました。 「おお、なんかあっけない」 このお客さまはすでにネットで支払い済みなので現金のやりとりもなし。実にあっけなく記念すべき一件目が完了しました(ちなみに現金支払いも可能になっているのですが、受け付けるかは事前に自分で選べます。そして、配達したら「ありがとうございます!」って言ってくれるお客様ももちろんいますよ)。 ともかくこれで配達終了。アプリで完了ボタンを押すと、さっそく「432円」との表示が。おお〜これは面白いかも。やればやっただけ数字が増えるのがゲーム感覚。混雑する時間帯とか雨の日につく「ブースト」や、課題クリアでボーナスがもらえる「クエスト」というシステムもあるので(これは登録後1、2週間経たないと出てこないらしい)、より楽しくやれそう。これはほぼポケモンGOやドラクエウォークです。しかももらえるのがゴールドではなく、リアルなマネーという。

登録時、過去のことは何も聞かれない

日曜日に配達をした分の報酬(432円)は、なんと2日後の火曜日には振り込まれていました。海外送金扱いと聞いていたので、もっとかかると思っていました。 報酬は週払いです。月曜朝4時に締めて、1週間分を振り込むとのこと。 しかしこのスピーディーさ以上に感動したのは、登録時に「過去のことは何にも聞かれない」ということです。登録に必要な情報は、名前と電話番号と、本人であることの証明(運転免許証とか)、銀行口座だけです。学歴や職歴はもちろん、趣味嗜好、志望動機や自己PRも不要。本登録時には、「どこでこの仕事を知ったか」「いつ頃から配達を始めようと思うか」は聞かれましたが、本気度やコミュニケーション力を試すような質問はありませんでした。

休みたいときも、遠慮しながら「休みます」と言わなくていい

会社勤めだったら、あした休みたくなっても「休みます」とはなかなか言いづらいもの。働き方改革がすすみつつある現代でも、一週間後に有給休暇を取るのすら気を使います。 Uber Eatsの場合は、しんどくなったら誰にもなんの気兼ねもなく「オフライン」になることができます。体調に波のある人でも、「平日は毎日働く」ことを確約しなくてもよい働き方ですよね。

自由な働き方も選択肢の一つに

念のために書いておくと、雇われる働き方を否定しているのではありませんし、どっちが「エライ」わけでもありません。ただ、会社に雇われて、決まった日にちゃんと出社することがしんどいと感じる人もいると思います。そういう人が、働くこと自体をまるまる諦めてしまうのではなく、別の選択肢があればいいなと思い、この記事を書きました。 「雇われて働く」ことが「働く」のすべてではない、という認識が今の社会で広がってきつつあります。サポステは従来の働き方を含め、柔軟に「働く」を考えていきたいと思います。

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