相談例

発達障害と診断されて 自分にできることがあるのか自信は無かった。

新卒で入った会社に温かく迎えられたが、ついていけなくて4ヵ月で退職した。 こんな自分が将来どうなるのか不安になった。

Fさん 20代後半 男性

学生時代からバイトは数えきれないほど行ったけど、全部1週間続かなかった。子供の頃、集団生活が苦手で周りに合わせられなかった。忘れ物が多くて家の鍵を忘れて待つことがざらにあった。大人になってから発達障害(ADHD)の診断を受けた。

大学をギリギリ新卒で就職した。会社は人間関係が良好で雰囲気も良かったが、同時進行の仕事がこなせず、悩んでいるうちに寝れなくなり、だんだん身体が動かなくなった。仕事中や運転中など眠気がひどくて危なかった。人手不足なのに迷惑をかけてしまう事が申し訳なさすぎて、朝、休む電話ができなくて無断欠席を続けて逃げるように退職した。

サポステに来て、自分に何ができるか分からなくなったと話した。失敗談ばかりで出来る事を言えなかった。カウンセラーから客観的に自分のことが分かるよと、適性検査を勧められた。できそうな職種が分かり、CADオペレーターの職業訓練も考えたが、学校のような職業訓練に通えるか自信が持てず、結局あきらめた。更に就労体験、派遣やアルバイトにも挑戦したがストレスで体調が悪くなり、続けることができなかった。

そんな時、障がい者の人が体調を配慮しながら安心して通える就労移行支援を利用してみてはと提案された。そこでは、体調を安定させてから安心して働ける職場を紹介してもらえると聞いた。調べてみると、事務系の就労移行支援が良さそうだった。

就労移行支援を毎日利用しだしてから徐々に生活リズムが整い精神面や健康面が安定した。遠回りしたけど、障がい者雇用の職場体験に参加し、配慮のある職場で正社員として温かく迎え入れてもらった。仕事は分からないこともあるし初めは戸惑ったけど、今もこの会社で働けている。

サポステに来た時はこんな明るい未来は想像できなかった。仕事にやりがいを感じ、将来は結婚もしたいので昇進も視野に頑張っていこうと思う。

(実際の利用者の声をもとに、個人を特定されないよう一部改変しています)