企業へのインタビュー

採用前の就労体験は
より良い関係を築くチャンス

館長中川さん

グループホーム「ここからさくら苑 南茨城」

茨木市内にある認知症対応型介護施設『ここからさくら苑 南茨木』は、サポートステーション(以下、サポステ)の就労体験を前向きに受け入れている事業所です。他にも採用方法はたくさんあるのに、なぜサポステなのか?その理由をうかがいました。

誰しも過去や苦悩はある。だからこそ、その人の「今」の思いと向き合って採用したい。

中川さん介護業界は、時代の流れもあり特にスタッフの育成が求められている業界です。未経験者が入りやすく、そういう意味では敷居の低い職場だと思います

元・看護師で介護支援専門員の中川館長は、サポステの就労体験を受け入れることについて前向きに考えてくださっている方。ここからさくら苑で働くスタッフは、一般企業が合わなくて転職してきた人もいると言います。

中川さん前職で苦労したり、合わないなと感じて転職してきた人もいますよ。みんな色々あるから、他の業界に比べると働くことにブランクがある人や就職がうまくいかなかった人に対しての偏見はあまりないんだと思います

スタッフや入所者の明るい笑い声が響く職場。イキイキとした表情が印象的です。

中川さん3K(きつい・汚い・厳しい)といわれる業界ですし、もちろん大変なこともあります。でも、技術は後からついてくるんで、人にやさしくしようという気持ちがあれば知識や経験・資格がなくても大丈夫。それに『自分が幸せでないと、サポートを受ける入所者さんを幸せになんてできない』と思うので、スタッフの仕事上でのストレスはなるべく減らせるように気を配っています

就労体験はお互いのことがよくわかる。肌で雰囲気を感じられるのがいい。

中川さん介護の仕事は、人との接触や排泄ケアに抵抗さえなければ誰もがチャレンジできる仕事です。私自身、看護師をしていましたが介護はまったくの別分野で最初は戸惑うことが多かった。縁あってこちらの世界に入りましたが、今でも勉強することは多いですよ(笑)

そんな中川館長がサポステの就労体験を前向きに受け入れている理由、それは面接ではわからないその人自身が見えるからだそうで…

中川さん就労体験は、就職先を探している人にとっても受け入れる側にとってもメリットが大きい。職場の雰囲気や相手の人柄を、直接見て話して、肌で感じることができるので双方にとって良い機会です。私たちは、その人の過去に何があったとか、社会人経験がないとかそういう部分ではなく、今やる気があってこれからがんばろうっていうその気持ちを大事にしたいと思っています

人と向き合い、教え、育てる。スタッフを単なる労働力として扱うのではなく、一人一人を見守っていく姿勢がひしひしと伝わってきました。

中川さん人手不足なのでもちろん人員は欲しいですが、教える余裕のないときには就労体験をむやみに受け付けません。せっかく来てくれた人に、受け入れる事業所としてきちんと対応するという責任がありますから。来てくれるからにはきちんと接する、そして採用したからには一人立ちできるまでサポートする、ここはこだわっています

中川さんいくら業務ができても、入所者さんに口調がキツイとかやさしくできない人は介護の現場に向いていません。できないことはスタッフ同士でフォローできるので、技術面は問題視していないです。それよりも気持ちですね。入所者さんの暮らしやすい生活をつくるお手伝いがしたいという気持ちがある人でないと続けられませんから

未経験であることは大きな魅力。サポステの若者には可能性がある。

一口に介護の仕事と言っても、業務内容は職場によって様々。こちらのスタッフが行っている、介助やレクリエーション、買い物、掃除、調理など業務の幅があるのは小規模施設ならではだそうです。

中川さん未経験の方は育てるのに時間も労力もかかると一般的に思われがちですが、介護業界ではその職場ごとにやり方があるので、未経験であることが逆に魅力になるという一面もあります。誰もが最初はゼロからのスタートなので、ここではまず個々の得意や好きを伸ばすところから始めています。苦手は、まぁおいおいがんばろっか、という感じですね(笑)人が成長するって時間がかかるとわかっていますから、小さな”できる”を積み重ねていくスモールステップでスタッフの成長を見守っています

就労体験に来る人を迎え、育てる『ここからさくら苑 南茨木』。受け入れることは容易ではないことですが、それでも、互いによい関係を築き長く働いてもらえるメリットは大きいとし、今後も機会が合えば受け入れたいと語ってくださいました。

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